面白いなぁ・・・

天皇の男系継承についての主張で、時々「神武のY染色体保存論」というのを見かける。まるで「ID理論」の様な現代的ファンタジーだなぁ・・・と。そうか、彼等は個々の染色体が生殖の時に完全に保存されると思っているのか。そーすっと進化には神の関与が必要だなぁ。



ちょっと追加*1。そもそも神武以下の系図ってどこまで信用できるんだろう?記紀編纂時点以降の系図はそれなりの衆人監視の下で作られただろうケド、そもそも日本書紀古事記ではデータソースの違いからか微妙に誤差があるみたいだし。


基本的に個人で「万世一系」というファンタジーを信じるのは一向に構わないんだけど、現在の様に各種情報が溢れている時代に万民に対してそれを信じろというのは無理があるし、全国民にソレに基いた法律を押し付けられてもなぁ・・・という気はする。


もう一つ。有識者会議の議論は法定天皇の観点からあの様な結論に至ったのだと思う。例えば天皇の卑属女子が男系に連なる男子を養子にして皇統を維持するとするならば、どの男子がどの女子に婿入りするかが自動的に決定する法律を組まなければならない。そうしないと皇位継承に個人の意図が介在してしまうからだ。で、そんな規定を作るのが可能だろうか?まだ生まれていない子供の養子縁組が予め決まっている法律だ。有識者会議は倫理的に見てこれは無理と判断したのだろう。


男系継承に拘っている勢力は、自分達が挑発を受けている事に気付かないのだろうか。「伝統」と「社会的正義」の対立の図式に持ち込まれたら総てが水の泡なのに・・・。せっかく外してしまおうとしている梯子を元に戻してどうすんだよ!
・・・ま、どうしても「伝統的皇統」が好きなのなら、消えゆく皇室を見守るがいいさ。

*1:全然「ちょっと」じゃない・・・orz