一粒の麦、地に落ちて・・・

あるいはそうなる前に、弁護士本人の気力が消耗し尽くして継続不可能になるかもしれない。仮にそうなったとして、団体閉鎖までのあいだに5人や10人の女性に意味のある支援をすることができたなら、それで彼女は満足かもしれない。でも一般的に言うと、それはやっぱり社会の変革を目標としていた団体の失敗例ということになってしまうだろう。


たとえ団体が硬直化しようとも、弁護士が燃え尽きちゃったとしても、それでいいのだ、と思う。大事なのは「救われたヒトがいる」という実績。それさえあれば、また別の人間が同じ様なコトをやろうとしたときに誰かが「そう言えば以前、こんな方法でチョットだけうまくいってた団体があったよ」と教えてあげる事ができる。
だから弁護士は自分のやれるところまで藪漕ぎをやればいい。正しい道に見えるなら後から続くヒトもいるだろう。誤った道に見えるなら誰も足を踏み入れないだけだ。そしてそれはどちらにせよ続く者への道標にはなるのだから。