60年間先送り

金田一輝氏に勧められてこんな本を読んだ。

皇位継承 (文春新書)

皇位継承 (文春新書)

内容は皇室が神武天皇から昭和天皇に至るまでどの様にして「万世一系」を保ってきたかを前半が古来の皇位継承のあり方を女帝擁立事情を中心に解説、後半は近代の皇位継承のあり方を様々なエピソードを交えて解説している。文春新書の第一号に相応しく淡々と資料から垣間見られる「事実」を積み重ねる形の絵に描いた様な「解説書」なので、男系維持論者にも女系容認論者にも参考になる良い本だと思う。でも、現時点で平成十年発行の第三刷か・・・。いや、清子ちゃんが片付いた今、旬がやっと来たのだ・・・と言う事にしておこう。
で、表題の件。よく男系維持論者は「皇位継承について拙速な結論を出すべきでは無い」みたいな事を言う。でもさ、この本に拠るとこの問題、いずれ問題になる事が予想できていながら60年近く先送りされてきたネタらしいぞ。60年暖めてもまだ「拙速」ですか?