謎料理

いーじーくっくなクスクスを目分量で調理したら変な食い物ができてしまった。水分が妙に多すぎてなんかショゴス感あふれるその物体は、食感が極めて劣悪な割には頬張った時のもそもそ感が無くて食べやすい。不味いけど。


ボーイスカウト上がりの私の調理と言うのは「テキトー」が基本だ。虫とか雑草とかを食わされた身にはとりあえず食料として売ってる物ならどうやったって食えるみたいな意識があって、調理にあまり意識を払わなくなってしまうのかもしれない。
そんなボーイスカウト時代の「投げやり料理」の中で一番印象に残っているのは、「ハムの唐揚げ」だ。
あるキャンプの時、晩御飯のメニューが「ハムカツ」だった。指導者達はハムカツの食材を完璧に用意して子供達に渡した。リーダー格の少年(と言っても高校生)が仕切って料理が始まる。
30分ほどして指導者達が料理の出来栄えを見に行くと、テーブルの上にあったのは「ハムカツ」ではなく「ハムの唐揚げ、揚げパン粉添え」だった。御丁寧にもゆで卵が別の皿に盛ってありました・・・とさ。
他にも口に入れると舌の上でとろける「そうめん」だとか、柑橘系の香りのする「チキンライス」とか摩訶不思議な料理に出会ったが、結局は「虫よりはマシ」ということで平気で食べてきた。
そんな私でもどうしても食べられなかったモノがある。とある人が作ってくれた、おそらくブルーチーズが入っているらしいオムレツ。しかもカリカリに焼きこんであったので、どうしても飲み込めなかった。私の数少ない「敗北」の記憶だ。