看板に偽りアリ

本屋に行ってシグルイとか暴本とかの最新刊を買いに行って、ふと目に止まった本。

総員玉砕せよ! (講談社文庫)

総員玉砕せよ! (講談社文庫)

裏表紙のコピーの最後に「感動の長編コミック」と書いてあるが、本気にしてはいけない。


最後の4ページの沈黙の画と、そっと挿入されるフレーズ。
これでどう感動しろと?


この人が死にまくる作品中、一人だけ哀れな人を挙げるとすればそれは田所(成瀬)少佐だ。他の登場人物が皆それなりに「自分」というモノを持っているナマモノ的人物として描かれているのに対し、彼は単なる将棋の駒でしかない。なんとも不憫な人だ。