音楽二題

ボーっとラジオやテレビを流していると、当然のごとく音楽が聞こえてくる。それらの曲はその場その場では「ほう・・・」と耳を傾けてもよっぽどしつこく流れてこないとあっさり記憶のゴミ箱へと捨てられる。
でも、偶にゴミ箱の蓋あたりに引っかかっていて突然CDショップ等で意識の表層に浮かび上がったりするモノもある。

「ちゃんとした」三味線インストポップス

AGATSUMA LIFE [DVD]

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先のエントリで書いた「御慶」のビデオが無いかと足を向けたCD売り場でふと目にした。「上妻宏光」・・・知らない人だ(笑)。が、その店の津軽三味線コーナーには大御所以外では彼と「吉田兄弟」だけしか居なかった。で、吉田兄弟というと数年前に流行った若手三味線ユニットでテレビとかで「津軽三味線らしい」曲を演ってたな・・・などと記憶を手繰り始める。確か何かのテレビ番組で「若手三味線奏者」の紹介で吉田兄弟と一緒に出てた人が「詳細に見ると津軽三味線の文脈なんだけど俯瞰するとインストポップス」な面白い曲をやってた。
ジャケットをみて見る。・・・この人だっけ?


廉価版になっていたので購って家で見る。やはり、記憶に残っていたのは彼の「游」という曲だったと知る。
内容的には・・・うーん、三味線のリフにはキーボドは安易に不協和音をぶつけずにメロディで対応してほしかった。線の曲に面の曲を載せるのは、やりすぎるとくどくて均質化してしまう様な気がする。個人的な好みとしては。
ま、軽フュージョンが好きな私にとっては良い買い物だった。で、なんとなくハッスルマニアの和泉氏の奮戦をもう一度見たくなった。

フォークとロックとパンクが辿った道

When I'm Gone

When I'm Gone

ラジオ(TBSの「ブジオ」だったかなぁ)で「ちら」と聞いて気になって仕方が無かった曲。まぁ、旬の曲らしくCD屋でビデオが流れてたのですぐ辿り付いたけど。
ヲッサンにとってヒップホップというのは「聞き分けできない音楽」だ。誰がどんな曲をやっていようとみんな同じに聞こえる。考えて見ればラップというのは基本的にメロディアスというのは考えにくいのでこれはこれで仕方が無いのかもしれない。歌詞が判ればずいぶん違うのだろうが、歌詞の判る日本語のヒップホップは・・・やめとこう。
そういう「ヒップホップに興味なし」のヲッサンの耳にこの曲は他の曲と分別可能な形で残ったのだから、探してみたくなるのが人情というものだ。
で、これを歌ってるのが「教育ママさん連中の敵」EMINEMさんだったと知り、ああヒップホップもポピュラーミュージックだったんだなぁ・・・と思ったのだ。「反抗」に始まり思春期の青少年の支持を得てどんどんビッグになり、そのうちふと自分の足元を見てしまって「内省」に進み、その後トンネルを抜けて「スタンダード」となる。みんな辿ってきた道だね。