1983

調べるフリーライター堀井憲一郎氏の新作を読んだ。

若者殺しの時代 (講談社現代新書)

若者殺しの時代 (講談社現代新書)

TBSのデイキャッチでのニュースコメントからも窺える一歩引いたスタンスで客観的に物事を捉えようとした作品で、テレビドラマや雑誌の記事の経年変化を元に「ルビコン川がどこにあったか」を(同時代に生きた人間には)判りやすく解説している。
堀井氏は簡単に言うと「考古学的手法で現代を観察する人」で、土器や石器などの遺物をドラマや雑誌記事に置き換えて考察していると考えればそれほど外れでは無いだろう。ま、インチキなのかも知れないけどその結論はなるほど納得のゆく物だと思う。


で、本筋とは関係ない話。「おたく」という名称について。当時のおたく達は二人称は「お宅」だったが、少し離れた関係になると「○○氏(うじ)」という呼称を使っていた様な記憶がある。特に歴史物の人気コンテンツがあった訳でもないのでなんでそんな呼称だったのか見当もつかないが、とにかくそう呼び合っていて、マンガ「Bバージン」を読んで懐かしさを感じたものだ。で、今にして思えば大塚氏(他)が着目したのが「おたく」で良かったなぁ・・・と。「うじ」じゃ目も当てられないw
ついでに、この本を読んで頭を過ったのはこのB級SF映画。こんな映画を見た上でバブル時代に不動産関連業に就いていたのだから、性格がゆがむワケだよ。

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