最近の児童文学?

こんな本を買って読んだ。

言わずと知れた文化放送のラジオ番組のパーソナリティーをやっている浅野真澄氏の近著だ。番組内での鷲崎氏の微妙な評価を信じて*1みたわけだ。
確かに「普通に読める」と言ってもまぁ言いすぎじゃぁ無いと思う。ターゲットを女の子に絞っているらしく、ところどころ年寄りにはキツイ世界観があったりもするが、概ね普通に面白い…というか「ウルトラライトノベル」かなって感じ。私は最近のラノベは読んではいないのだが、TRPGのリプレイとかは好んで読むのでそれからの類推だ。
特に主人公の魔法が限定魔法であり、現実の「魔術」に近い「ショボイ効果しかないけど使い方によっては効果絶大」ってトコが気に入った。どうも対象の糖度を上げる魔法らしいので、このまま「ふわふわ女の子路線」でもいけるだろうし、別線の商品展開で「ガチアクション路線」でも行けるだろうなぁと。ま、本人がやる気になればの話だが。


でもなぁ。「ナルニア」や「ドリトル先生」や「佐藤さとる」とかで育った身には、「これが小学生向けなのか…」という驚きが先に来る。もう文体が普通なんだもの。浅野氏のことだから当然マーケットリサーチはやっているはずで、この文体で行けるという判断の下に書かれたのだろうし、同時発売の他の著者の旧作のラインナップを見れば「そういうものだ」というのは納得できる。
今の子供達って恵まれてるよなぁ。私の小さいころは前出の系統に飽きたら「小説現代・宝石・読売」なんかをこっそり読むぐらいしかなかったもんなぁ。


ところで、この本を読み始めて4ページほどの時点で思った。
「浅野氏、アニメ化の折には主人公役やる気満々だな」と。

*1:微妙な表現だったからこそ真実味があった